半導体設計の米Rambusとその提携製造メーカーは10日(米国時間)、来年、新しい高速メモリを市場へ出荷する予定であると発表した。
このXDR DRAM技術(以前のコード名Yellowstone)は、もともと3.2GHzでデータを転送するもので、将来的には、現在普及しているメモリよりもはるかに速い6.4GHzのデータ転送レートを実現するというもので、これにより1秒あたり100GBのデータ転送が可能になるという。なお、Rambusの提携先である東芝とエルピーダが、このXDR DRAMを製造する予定だ。
XDR DRAMがパソコン市場で受け入れられるまでには、おそらく強い抵抗に遭うだろうが、Rambusの設計に基づくメモリが用いられている家電や通信といった業界で、このメモリが採用される可能性は高い。
ソニーは、PlayStationの次期バージョンで、このメモリを採用すると見られている。同社では、XDR DRAMを、今後登場するCellプロセッサと組み合わせて使うと既に発表している。Cellプロセッサは、IBM、ソニー、東芝の3社が共同で開発を進めており、2005年の発売が予想されているPlayStation 3に搭載される見通しだ。
XDR DRAMの製造を担当する東芝とエルピーダは、2004年に出荷を開始し、量産体制に移行するは2005年になると説明している。
カリフォルニア州ロスアルトスに本社を構えるRambusは、半導体チップを互いにつなげるポータルの役目を果たす、チップインターフェイスを設計する。同社はこれまでにも、高速なインターフェースを持つRDRAMを設計している。RDRAMは大きく取りざたされたものの、高価であまり人気がないことが判明。たとえRDRAMが、市場に出回るどのタイプのメモリよりも高速であっても、搭載されているパソコンはほとんどない状態だ。RDRAMの代わりに、パソコンメーカや消費者が選んだは、ダブルデータレート(DDR)DRAMのほうだった。
またRambusでは、多くのハイテク企業から特許のロイヤリティを得ようとしてきてもいる。
この記事は海外CNET Networks発のニュースをCNET Japanが日本向けに編集したものです。
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