デジタルストレージ機器メーカーの米EMCは、米BMC Softwareのストレージ管理アプリケーションを獲得した。EMCは、ストレージ業界における自社基盤のシフトに取り組んでいるが、今回の契約もそれを反映したものといえる。
EMCは2日(米国時間)、BMC SoftwareのPatrol Storage Managerの所有権を買収した。Patrol Storage ManagerはBMCのPatrolシリーズの単独製品で、ストレージ機器を管理するソフトウェア。BMCはそのかわりとして、今後同社が扱う唯一の企業顧客向けストレージ製品として、EMCのControlCenterソフトウェアを販売していく。
BMCのPatrol Storage Managerを利用している企業顧客はわずか50社ほど。しかしEMCでは、同製品だけでなく、Patrolシリーズの他製品を利用中のおよそ5500の企業もターゲットにしている、とEMCの代表は述べている。EMCは今後も同製品のサポートを続けるものの、EMC独自のストレージ管理製品に顧客を移行させ、同製品を徐々に廃止する計画だ。
ストレージ管理ソフトウェアは、ストレージ分野で現在成長中の市場だ。EMCは、ストレージ管理ソフトメーカーとの協力によってハードウェア売上を伸ばすことに重点を移しており、今回の契約もその一環と言える。ストレージ機器のさまざまな機能を使いやすくするソフトウェアは、ストレージ機器に投資した企業への見返りを大きくする上で、重要なコンポーネントと考えられている。
EMCは今年4月にも、企業向けストレージ危機管理アプリケーションを専門とする小企業Astrum Softwareを買収している。
なお、日立の米国法人Hitachi Data Systems(HDS)や米IBM、米Hewlett-Packard(HP)などの他の大手ストレージメーカーも、管理ソフトウェア、特に競合メーカーのストレージ機器と連動するアプリケーションの構築に重点的に投資している。
この記事は海外CNET Networks発のニュースをCNET Japanが日本向けに編集したものです。
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