Linuxの生みの親であるLinus Torvaldsは、次期バージョンLinux2.6のリリースを目標としていた6月に間に合わせることはできなかったものの、そのテストバージョンを早ければ来週にもリリースすると語った。
「7月上旬には、いわゆるpre-2.6シリーズという、ある種のベータ版に相当するものに取りかかる計画でいる」とTorvaldsは米国時間2日に行われたインタビューのなかで明らかにした。彼は、自分とバージョン2.6を管理することになるプログラマーのAndrew Mortonが「来週には、pre-2.6シリーズに取りかかろうと話している」と語った。
「おそらく正式なバージョン2.6.0が登場するのは、それから2、3ヶ月後になるだろう。そして、いつものように、2.6.0はそこで終わりではない。通常はベンダーが実際に2.6シリーズに切り替えるまでには、最低でも半年かかる」(Torvalds)
この6月には、米IBMの幹部が、同社ではバージョン2.6のカーネルを使ったLinux製品を、2004年前半にはリリースできると見込んでいると述べたが、それまで2003年下半期でのリリースを期待していた。
去年10月、Torvaldsは今年6月までには2.6バージョンを公開したいと考えていると述べたが、いまでは彼はその時よりも慎重になっている。
「予定は未定ですよ。もう遅れてしまっているし、私はいつもそうなんだ」(Torvalds)
Linuxは、無数のプログラマーがオープンソース運動の中で、協力し合いながらつくっているUNIXライクなOSで、もともとは趣味として始められたものだが、現在では世界中の数多くの企業がこれを利用している。たとえば、IBMは2日(米国時間)、金融サービス会社のING CanadaがIBMのメインフレーム機z900を購入し、Linuxのアプリケーションをその上で走らせると発表。ING では、このシステムをますます増えつつある保険金請求処理の計算に使うと述べている。
この記事は海外CNET Networks発のニュースをCNET Japanが日本向けに編集したものです。
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