現行Linux製品の中核コードであるカーネルの新バージョンが、13日(米国時間)にリリースされた。今回の新バージョンは、昨年11月以来初めての主要な改訂となる。
Linuxの生みの親であるLinus Torvalds、メンテナンス担当のMarcelo Tosatti、そして主要なLinux開発者たちが、Linuxカーネルの2.4シリーズの最新安定バージョンとなる、2.4.21をリリースした。2.4.21ではさまざまな新デバイスのサポートが追加されたほか、ソフトウェアのバグが修正された。また、米Advanced Micro Devices(AMD)の64ビットOpteronプロセッサもサポートされた。
2.4シリーズのカーネル開発を監督しているTosattiと、Linuxカーネルを最初に開発し、現在はカーネル開発プロセスを取りまとめているTorvaldsは、SCO GroupのLinux訴訟による議論が渦巻く中、最新バージョンのカーネルに署名し、リリースに踏み切った。
UNIXベンダーのSCO Groupは、同社の保有する独自のコードをコピーし、Linuxカーネルに含めたとして、IBMを提訴している。IBMは13日までに、SCOの要求通りSCOのUnixライセンス条件に従わなければ、ライセンスを取り消されることになる。しかしIBMは、何も間違ったことはしていないと主張しており、SCOの要求に屈する様子はなさそうだ。
Torvaldsは当初、Linuxカーネルの次バージョン2.6を今月リリースすると予測していた。Tovaldsは昨年10月に、既存の問題を解決するため、次世代のカーネルに盛り込む機能を凍結していた。
新カーネルは、Linux開発サイトKernel.orgからダウンロードできる。
この記事は海外CNET Networks発のニュースをCNET Japanが日本向けに編集したものです。
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