「富士通は2005年にメインフレームクラスのLinuxサーバを提供する」。5月21日から23日まで東京ビックサイトで行われているLinuxWorld Expo/Tokyo 2003において、富士通システムビジネス支援統括部Linux商談支援部担当部長の本田正氏がLinuxに関する同社のロードマップを明らかにした。
本田氏はまず、日本におけるLinuxの現状について説明した。Linuxは現在Webサーバなどのフロントエンドで最も多く利用されているが、アプリケーションサーバやデータベースサーバなどの中核サーバにも少しずつ導入されてきている。同社でも、アプリケーションサーバやデータベースサーバでのLinux導入件数は前年に比べ約3倍に成長しているという。また、IAサーバの売上げが落ち込む中、Linuxサーバだけは売上が好調だとして、Linux需要の強さを示した。
富士通では、Linuxを次世代ITインフラの基盤OSとして推進していく方針だ。「富士通はもともとメインフレームや基盤システムに強く、技術やノウハウの蓄積がある。これをLinuxに投入していく」(本田氏)。
富士通システムビジネス支援統括部Linux商談支援部担当部長、本田正氏
本田氏によると、富士通は現在約2000社にLinuxを導入しているという。その中の一つに同社子会社のニフティがある。ニフティではほとんどのサーバにSolarisを利用しているが、新しいシステムから少しずつLinuxに切り替えている。現在すでに1割程度がLinuxに移行しており、「将来的にはすべてのシステムをLinuxにしていきたい」(本田氏)。富士通としては、ニフティでSolarisからLinuxへの移行実績を築き、他社へのLinux移行を促していく考えだと話した。
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