「Pentium」という名称が、1月にも半ば引退状態に追い込まれるようだ。
情報筋によると、Intelはまもなく登場するノートPC/小型デスクトップ用「Yonah」プロセッサを「Duo」と「Solo」の2つの名称で発売するという。基本的に、Duoはチップが2コアであることを示し、SoloはノートPC用のシングルコア版Yonahに与えられる。
その結果、同社モバイルチップに与えられてきた「Pentium M」という名称は消滅すると情報筋では述べている。つまり、市場におけるIntelの地位確立に一役買った同ブランド名も、主要製品ファミリーから徐々に消えていくことになる。サーバ用チップでは数年前からはPentiumを名乗らなくなっているが、現行のデスクトップやノートPC用チップでは今もこの名前が使われていた。
Pentiumという名称の使用は今後、デスクトップ製品で継続される。だが、2006年後半登場のデュアルコアチップの新シリーズ登場に合わせて徐々に消えていく可能性もある。そうなると、Pentium MがYonahへと移行するのと同じように、デスクトップ用チップも移行することになる。なお、Intelはコメントを控えている。
Intelの最高経営責任者(CEO)、Paul Otelliniは1月5日、ネバダ州ラスベガスで開催されるConsumer Electronics Show(CES)で講演し、新しいチップを搭載したコンピュータを披露する予定だ。Yonahチップと、同チップ搭載のノートPCは、1月中に発売されることになる。
Insight 64のアナリストNathan Brookwoodは、「Eric Kim(IntelのCMO)が、Intel社内で注目を集めようとしているのだと思う」と語った。Kimは、2004年にSamsungからIntelへ移ってきた。Brookwoodはさらに、まもなく登場するPC用の「Intel Inside」のステッカーでは、Intelの「e」が下付けにならないことにも言及した。Brookwoodは、このステッカーにはほかにもデザイン上の変更があることを付け加えた。
ブランドの変更は、PCの外観にも若干影響を与えるが、それよりも、多数あるIntel製品の名称を簡素化するのに役立つ可能性がある。
数年前なら、IntelベースのPCに搭載されているチップは簡単に識別できた。同社は同時に1種類しかチップを販売しなかった。コンピュータに搭載されたPentium IIチップの主な違いは、266MHzで動作するのか、300MHzで動作するのかということだった。2つのチップファミリー間には時折オーバーラップもあった。
現在、Intelは市場セグメントや顧客の好みに合わせてカスタマイズしたチップを販売している。1997年には数種類のチップしかなかった同社のプロセッサ価格表には、現在は150種類以上のチップやチップセットが掲載されている。これらのチップは、消費電力、動作速度、キャッシュ容量、基盤アーキテクチャ、追加機能などが異なっている。
この記事は海外CNET Networks発のニュースを編集部が日本向けに編集したものです。海外CNET Networksの記事へ
CNET Japanの記事を毎朝メールでまとめ読み(無料)
ZDNET×マイクロソフトが贈る特別企画
今、必要な戦略的セキュリティとガバナンス
ものづくりの革新と社会課題の解決
ニコンが描く「人と機械が共創する社会」