オンライン小売大手の米Amazon.comは23日(米国時間)、同社のオンライン店舗で販売する数千冊の書籍について、全ページを検索できる新サービス、「Search Inside the Book」を発表した。
このサービスは、キーワードを入力すると、その単語を含む書籍のタイトルと全ページが検索結果として表示されるというもの。これまでは、著者名、タイトル、キーワードのいずれかからしか検索できなかった。この新しいサービスでは、190の出版社から出版されている書籍、およそ12万冊の検索が可能で、検索可能なページ数は約3300万ページに及ぶ。
この新サービスは、同社サイトの標準の検索機能に組み込まれており、同サイトで書籍を販売する出版社の協力の下で提供される。
Amazon.comの最高経営責任者(CEO)、Jeff Bezosは声明の中で、「技術革新のおかげで、顧客は新たな経験が可能になる。Search Inside the Bookサービスがそのいい例だ」と述べ、さらに「我々は出版社の協力を得て、全く新しい本の見つけ方を提供していく」と語った。
顧客が検索結果をクリックすると、入力した単語やフレーズを含む引用文や、同じ書籍の中でキーワードが含まれる他の参考例へのリンクが表示される。これらの参考例からさらに、選択された書籍の全ページからの引用文のリストや、ページ全体を閲覧するためのリンクへと進むことができる。Amazonの無料アカウントがあれば、誰でも関連ページのプレビューが見られる。
Amazonは検索機能への関心を強めており、最近では、Eコマース用検索技術を開発するための独立部門A9.com を新設した。新部門設立は、米Googleと米Yahooが独占している、利益率の高い検索市場で足場を築くのが狙い。同部門では、自社用と他社への提供用のショッピング検索ツールの開発を担当する。Amazonは自社のオンラインモールでの書籍、アパレル、スポーツグッズ販売以外のトランザクションでも名を成そうと奮闘中だ。
この記事は海外CNET Networks発のニュースをCNET Japanが日本向けに編集したものです。
CNET Japanの記事を毎朝メールでまとめ読み(無料)
ZDNET×マイクロソフトが贈る特別企画
今、必要な戦略的セキュリティとガバナンス
地味ながら負荷の高い議事録作成作業に衝撃
使って納得「自動議事録作成マシン」の実力
ものづくりの革新と社会課題の解決
ニコンが描く「人と機械が共創する社会」