Appleは米国時間9月1日、発売から4年たった「Apple TV」という「趣味」のほこりを払い、いくらか磨きをかけた。しかし、低価格化と小型化を実現し、洗練されたデザインといくつかの付加機能を備えてはいても、このストリーミング対応セットトップボックスは、サイドプロジェクトのままである可能性が高い。
Steve Jobs氏さえApple TVを趣味と呼んでいる。9月1日にサンフランシスコで開催の秋の年次イベントで同製品を紹介した時のことだ。Jobs氏はApple TVの最新バージョンを紹介する際に、有名な「One more thing(もう1つは)」という言葉に代えて、「One more hobby(もう1つの趣味は)」と言った。
新Apple TVは旧モデルの4分の1のサイズで、非常に魅力的な値下げ(229ドルから99ドル)が行われており、Netflixストリーミングに対応するなど、興味深い新機能もいくつかある。しかし、こうした特徴のどれをもってしても、生まれたばかりのこのカテゴリでAppleがそのまま支配的な立場につけるわけではない。
消費者は、ケーブルテレビの契約をやめて(聞く相手によるが)、PCとリビングのデバイスでコンテンツを共有することに、ある程度は興味を示しそうだ。Forrester Researchの予想によれば、ウェブ接続型テレビやセットトップボックス、ゲーム機など、インターネット対応のリビング向けデバイスの出荷台数は、2009年の9930万台から、2014年には4億3000万台に増加するという。しかし具体的にどのようにしてそれが達成されるかは不明だ。
Appleは、Apple TVの販売台数を公式発表しておらず、Steve Jobs氏が「多くを売ったが、決して大ヒットというわけではなかった」と発言した1日にも販売数は明かさなかった。ただしJobs氏はすぐに、競争力のある製品ではなかったと言っている。
CNET Japanの記事を毎朝メールでまとめ読み(無料)
ものづくりの革新と社会課題の解決
ニコンが描く「人と機械が共創する社会」
ZDNET×マイクロソフトが贈る特別企画
今、必要な戦略的セキュリティとガバナンス