現実世界が見えなくなる不透明のヘッドセットを装着して部屋を歩き回るというのは、不安だろうか。HTC Viveのヘルメットに搭載されている独自のカメラが現実世界を見る助けとなり、自分が描いた仮想ボックスの境界線に近づくたびに、このカメラが起動する。そのとき突然、コンピュータやデスク、自分の手足の輪郭が、X線画像のようなヒートマップ上に見えるようになる。
しかし、通り道にある家具やペット、子どもを検知することはできない。Chaperoneは無効にすることもできるが、そうしてしまうと、また現実世界が見えなくなる。光るグリッドの壁に近づいても、どちらの壁が現実世界のものなのかよくわからない。コントローラでパンチを繰り出したら、誤って壁を殴ってしまうのだろうか。自分が移動できるスペースの境界線をデスクに少し近づけすぎてしまい、テレビを殴ってしまいそうになったこともある。
しかし、仮想世界を歩き回れるようになったら、Chaperoneが仮想現実に必要になる。Chaperoneは現実世界を見張る目という初の試みだ。
自分のスペースを適切に確保するのは必ずしも容易ではなく、仮想現実内でコントローラがトラッキングから外れて離れていってしまうこともあった。
ワイヤレスコントローラの1つや、2つあるライトボックスのうち1つがセンサの有効範囲を出たり入ったりして、一部のゲームが正常にプレイできなくなることも時々あった。床が頭上にあるように感じたこともある(このときは、部屋のセットアップを再び立ち上げて、手順をやり直す必要があった)。
これは初期段階のバグなのかもしれない。ほとんどの場合、HTC Viveの使用感は素晴らしく、遅延もないうえ、鮮やかでシームレスだ。しかし、小さなトラッキングエラーや遅延、あるいはライトボックスの接続が(たとえ一瞬でも)途切れる瞬間のせいで、幻想が台無しになったり、方向感覚が大いに乱れたりしてしまう可能性もある。大体の問題は自然に修正された。筆者は注意を促したいだけだ。多くの部品で構成されるHTC Viveは、驚異的ではあるがまだ初期段階のハードウェアであり、実際に使用するとそのことを実感するだろう。
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