鳴り物入りでの発表から、事前予約における若干の障害、そして、過去最多となるAppleソフトウェアアップデートの公開を経て1週間が過ぎ、10月14日にようやく新しい「iPhone」が登場する。
「iPhone 4」発売から随分と月日が経ったように思えるが、これは間違いではない。iPhone 4の後継機となる「iPhone 4S」は、Appleがこれまで携帯端末を発表してきた通常の時期よりも数カ月遅れて登場した。漏れ伝わった情報のおかげで公式発表の数カ月も前から最終的なデザインを世界中の人が目にする結果となっていたとしても、より長く感じられたであろう。
そこから判断すると、Appleは余分に得た時間を使い、12日に公された最新版iOSソフトウェアに磨きをかけ、iPhone 4Sのみで利用可能な音声アシスタント「Siri」(登場時には「ベータ版」)を準備してきたと思われる。だが、異なるのはこれだけでない。2011年の発売は、多くの違いがある。ここではこれらの違いについて述べたいと思う。
iPhone 4が登場した際(さらに、それ以前のiPhoneでも)、同端末を米国において唯一の扱っていたキャリアはAT&Tだった。
今回は、Verizonと新顔のSprintが加わったことで、選択の幅は広がった。2011年に入ってVerizonからiPhone 4が登場した時に端末をVerizonから購入したユーザーにとって、これは気持ちの良いことではないかもしれない。しかし、これらのユーザーは、自分なりの考えがあって購入に踏み切ったということだろう。
Appleにとって、複数キャリアが存在することで事態は複雑化するか?2011年に入って発売された「iPad 2」のときは、GSMやCDMAに対応した3G版を含む18の異なるモデルが存在した。それを例に考えてみても、恐らく問題は起きないだろう。
米国外では、日本でKDDIもiPhone 4Sを販売する。
iPhone 4Sは、オーストラリア、カナダ、フランス、ドイツ、日本、英国で同日に発売される。比較のために2010年の場合を見てみると、カナダでは、このグループに含まれる他の国での発売から3カ月ほど後の登場となった。
先週のイベントでAppleは、12月までに70カ国の100キャリア以上でiPhone 4Sが発売されることを約束した。
キャリアに結び付けられた既存のラインアップとは別に、Appleは、最初からアンロック版iPhone 4Sを英国や欧州などの場所で少なくとも提供する。米国の場合、Appleは、アンロック版iPhone 4Sを11月に販売することを約束している。比較のため、アンロック版iPhone 4の米国での提供を振り返ると、Appleは実現までに1年を要している。
iPhone 4SはワールドフォンなのでCDMAおよびGSMキャリアで動作するということとは別に、アンロック版はGSMネットワークのみで利用可能という点に注意は必要だ。
iPhone 4は当初、2色で販売される予定だった。しかし、ホワイトバージョンの登場までに10カ月を必要とした。4月のAllThingsDとのインタビューにおいて、ホワイト版が登場した日にAppleのシニアバイスプレジデントPhil Schiller氏は、時間が経過しても白さを保ち、端末内部のセンサへの影響を防ぐということの両面において、ホワイトバージョンを作り出すのは「難しかった」と述べている。
2010年のiPhone 4発売以降、Appleは、iPad 2においてホワイトバージョンを発売初日から提供しており、ホワイトバージョンの「iPod touch」の提供を始めている。
Appleは、2010年モデルや3GSに加え、初めて3つのモデルの端末を投入する。少なくともAT&Tの場合、取扱いは全部で5種類となる。
ここで最も大きなことは、16Gバイト、32Gバイト、そして、最も大きな64Gバイトモデルという、3種類の容量が最初からあるということだ。iPhone 3GSやiPhone 4を求めて人々は行列を作るか?間違わない限り、それはないだろう。
この記事は海外CBS Interactive発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したもので す。
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