Hypertext Markup Language(HTML)の次版は何年も前から開発が行われているが、完成までにはまだ数年かかる見通しだ。
具体的に言うと、World Wide Web Consortium(W3C)のHTML Working Groupは米国時間2月14日、HTML5を推奨標準として正式に認定するのは2014年第2四半期になるとの見通しを発表した。この長いスケジュールは、HTMLを流動的に更新される「生きている標準」にしようという別の取り組みとは対照的だ。
「われわれは2007年から(HTML5に)取り組んでいる。7年でHTML5を完成させることが目標だ」。W3CのHTMLアクティビティリーダーを務めるPhilippe Le Hegaret氏は米CNETに対しこのように述べた。
HTML5は、1999年にHTML 4.01がリリースされて以来、初めての改定版となる。次世代のウェブページ記述言語であるHTML5の機能には、動画と音声再生のサポート、2次元グラフィックス向けの「canvas」要素、円滑なプログラミングを可能にする「article」などの新しい構造ラベル、また、さまざまなスタイルが混在する現実世界のウェブページを、コードに誤りがある場合でも一貫して解釈するための体系化されたプロセスなどがある。
ただし、HTML5に興味のある人が2014年まで同標準を使用できないわけではない。むしろ、今後の開発における重要なフェーズでは、既にかなり進んでいる現実世界での使用からフィードバックを得て、HTML5をウェブブラウザに実装する際に生じるおそれのある問題を解決していく。
同時に、HTML標準への広範な取り組みも継続して行われる。ジオロケーション、オフラインデータストレージ、バックグラウンド処理、ブラウザとサーバの直接通信などだが、厳密に言うと、これらはHTML5の一部ではない。またW3Cは、HTML5の最初の「ラストコール」ドラフト(標準の機能が定まったとW3Cが判断する段階)を5月にリリースした後、現在「HTML.next」と呼ばれている標準の初期段階への取り組みを開始する予定だ。
CNET Japanの記事を毎朝メールでまとめ読み(無料)
ZDNET×マイクロソフトが贈る特別企画
今、必要な戦略的セキュリティとガバナンス
ものづくりの革新と社会課題の解決
ニコンが描く「人と機械が共創する社会」