アルゼンチンの地上デジタル放送方式に、日本の規格が採用されることが決まった。総務省とアルゼンチン政府が、このほど導入に向けた覚書に署名した。
地上デジタル放送の国際標準規格には、日伯方式(ISDB-T方式)と呼ばれる日本方式のほか、欧州方式(DVB-T方式)、米国方式(ATSC方式)の3つの方式がある。ISDB-T方式は、ほかの方式に比べて電波障害や干渉に強く、移動時でも受信が良好であるといった技術的な優位性がある。加えてワンセグ放送とハイビジョン伝送が1つの送信機で伝送でき、全体のコストが安くなるといった長所を持っている。すでにブラジル、ペルーではこちらの方式が採用されている。
今回の覚書により、今後、総務省ではアルゼンチンにおけるISDB-T方式の円滑な導入に向けた共同作業部会を設置し、技術協力や人材育成などを支援していく。また、方式を決定していないチリ、ベネズエラ、エクアドルなど南米諸国のほか、フィリピンにも採用を働きかけていく方針とのことだ。
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