プラネックスコミュニケーションズは、オンラインゲームの技術を活用したルータの開発に乗り出した。ゲーム用ミドルウェアを開発、販売するコミュニティーエンジンが開発した通信用ミドルウェア「VCE2」に対応する。
VCE2はリアルタイムネットワーク機能を実現するための、通信に特化したミドルウェア。マルチプラットフォームに対応する。
これまではオンラインゲームをしながら他のネットワークアプリケーションを利用した場合、そのネットワークアプリケーションの影響をうけてオンラインゲームのレスポンスが悪くなったり、ゲームの動作そのものが停止してしまったりすることがあった。今回開発するゲームルータと、VCE2を用いて開発されたオンラインゲームを同時に使用することで、オンラインゲームで使用するネットワーク帯域をあらかじめゲームルータに通知し、他のネットワークアプリケーションのパケットに影響されないよう帯域を制御し、ユーザーに快適なゲーム環境を提供するという。なお、オンラインゲームをしないときは通常のルータとして利用できる。
VCE2を搭載したオンラインゲームは2008年より販売される予定。VCE2の前バージョンであるVCEは、コーエーの「信長の野望 Online」やガンホー・オンライン・エンターテイメントの「エミル・クロニクル・オンライン」、セガの「プロサッカークラブをつくろう!ONLINE」などで採用されている。PCだけでなくWiiやニンテンドーDSなどさまざまなハードウェアでソースレベルから互換性を持ち、幅広い機器に対応できるという。
VCE2は、1つのサーバプロセスで多数のクライアントとの通信路を維持する。このため、クライアント、サーバ型のソリューションを容易に構築できるという。また、VCE2を採用することで開発者はSocketなどのネットワークに関するプログラミング技術や、セキュアな通信路を確保するための暗号化手法などを気にせずに済み、ビジネスロジックの部分に開発資源を集中できるため開発期間の短縮や、コーディング量の減少による品質の向上につながるとしている。
CNET Japanの記事を毎朝メールでまとめ読み(無料)
地味ながら負荷の高い議事録作成作業に衝撃
使って納得「自動議事録作成マシン」の実力
ZDNET×マイクロソフトが贈る特別企画
今、必要な戦略的セキュリティとガバナンス
ものづくりの革新と社会課題の解決
ニコンが描く「人と機械が共創する社会」