連邦通信委員会(FCC)による無線周波数帯の競売に、Time Warnerなどのケーブル会社やGoogleのようなインターネット企業が関心を寄せているようだ。
FCCは米国時間6月29日、90MHzのAdvanced Wireless Services(AWS)周波数帯(1.7GHz帯/2.1GHz帯)を競売にかける。この周波数帯は、音声、ビデオ、その他のサービスの高速通信を実現する第3世代(3G)あるいは第4世代(4G)モバイルネットワークの導入に使用される可能性がある。
「これは理想的な周波数帯だ」とFarpoint GroupのアナリストCraig Mathias氏は述べる。「オーナーはこの周波数帯を利用して、次世代の携帯電話技術やWiMAXなど、様々な技術を導入できる」(Mathias氏)
Verizon Wirelessは5月10日、競売に参加するための申請書をFCCに提出した。T-Mobileなど他のモバイル会社も周波数帯の取得に向けて入札に参加する見通しだ。従来の電話事業者に加えて、GoogleやTime Warnerなども入札に加わる可能性がある。
Time Warnerの最高経営責任者(CEO)Glenn Britt氏は10日、同社でも、Comcast、Cox Communications、Advance/Newhouse Communicationsとともに入札に参加することを検討していることを認めた。このケーブル会社4社は、2005年11月に携帯事業者Sprint Nextelとの提携を発表するなど、既に協力体制を構築している。
Time Warnerなどのケーブル会社がどれくらい積極的な攻勢でこの競売に臨むかを判断することは難しい。Britt氏によると、Time Warnerは実際には入札しない可能性もあり、まだ検討中の段階であるという。
Googleをはじめ、入札が噂されている他の企業は、この件に関して口をつぐんでいる。Googleの共同創始者Larry Page氏は、第1四半期決算を発表した際に、Googleがユーザーのインターネット利用の可能性を「拡大」すべく新たな方策を検討していることを述べた。Page氏は、同社が新しい周波数帯に入札するという噂に関して肯定も否定もしなかった。GoogleのCEOであるEric Schmidt氏は5月8日の記者会見で、同社が周波数帯のための提携を考えていること述べ、Googleが新しい周波数帯を取得するための提携、あるいは既に周波数帯を取得している会社との提携を視野に入れていることを示唆した。
この記事は海外CNET Networks発のニュースを編集部が日本向けに編集したものです。海外CNET Networksの記事へ
CNET Japanの記事を毎朝メールでまとめ読み(無料)
ものづくりの革新と社会課題の解決
ニコンが描く「人と機械が共創する社会」
地味ながら負荷の高い議事録作成作業に衝撃
使って納得「自動議事録作成マシン」の実力
ZDNET×マイクロソフトが贈る特別企画
今、必要な戦略的セキュリティとガバナンス