オムロンソフトウェア(OSK)とITXイー・グローバレッジ(ITX-EG)は2月28日、赤外線通信技術「IrSimple」をSymbian OS対応化する開発作業を共同で進めると発表した。Symbian OS向け赤外線通信プロトコルスタックの提供を2006年5月に予定している。
IrSimpleは、赤外線を用いる高速無線通信技術。ITX-EG、NTTドコモ、シャープ、早稲田大学が共同開発した。従来のIrDAプロトコルを効率化することで、通信速度を4〜10倍以上に高速化した。赤外線通信関連の業界標準化団体であるInfrared Data Association(IrDA)において、国際標準規格として正式採用が決定している。
Symbian OSは、英Symbianの提供するスマートフォン向けOS。OSKはSymbianのパートナー企業として、同OSの各種ソフトを開発してきた。
両社は今回の共同開発で、ITX-EGは高速通信の基幹技術を、OSKはSymbian OSでの動作実現のノウハウを提供し、「品質向上と市場投入スピード向上の両立を目指す」としている。Symbian OS用IrSimpleを利用すると、Symbian OS対応スマートフォンや携帯電話で、従来よりも高速な赤外線データ通信が実現する。たとえば、携帯電話で撮影した高解像度の写真や動画を、リモコン感覚の簡単な操作で薄型テレビやフォトプリンタに瞬時に転送できるようになるという。
Symbian OSに対応した赤外線通信プロトコルスタックは、IrDA認証を取得し、ITX-EGの「DeepCore」ブランドで提供する。
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