大企業が無線データサービスに出費する額が増加している。これは、新たな高速ネットワークの構築に何十億ドルという巨額な投資をしてきた携帯電話事業者にとって朗報といえる。
企業はこれまで、無線通信に支払う月額費用の3分の2を音声通話、3分の1をデータ通信に費やしてきた。しかし、In-Statの最新調査によると、その比率が接近しているという。大企業における音声サービスとデータサービスの比率が、平均して56対44となっている。
高速データサービスの3G規格をサポートするためにここ数年、何十億ドルも投資してきた無線通信事業者にとってこれは喜ばしいことだ。
携帯電話事業者は音声通話料金が大幅に下がったことを受け、売上増加のために新たなサービスを模索し始めたが、この戦略の成果は一貫したものではなかった。概して一般ユーザーは無線データサービスに多額の費用を使うのをためらう傾向がある。
「無線通信事業者は、3Gデータサービスを利用することのメリットを一般ユーザーに伝えるのに苦戦してきた。一方、大企業がモバイルデータに興味を示しているのは明らかで、たとえ費用がかかってもWi-FiやWiMAXを通して提供されるサービスを利用したいと考えているようだ」と、In-Stat無線分野責任者のAllyn Hallは述べた。
法人顧客は1人当たりの平均単価が高いため、無線通信事業者にとって大事な得意先だ。Hallによると、一般ユーザーが音声通話に月平均45ドルを出費しているのに対し、法人顧客は通話サービスだけでも月平均約87.74ドルも出費しているという。
この記事は海外CNET Networks発のニュースを編集部が日本向けに編集したものです。海外CNET Networksの記事へ
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