沖電気工業、大阪大学、大阪市立大学は1月16日、ユビキタスセンサーネットワーク内で移動ノードの位置を精度よく推定できる技術を発表した。電波を受信する際の電力とその変動の両方を測定することで、屋内および地下において高い精度で位置情報を提供できるという。
信号受信時の電力はマルチパスフェージングや環境変化によって常時大きく変動するので、電力を測定するだけでは実用的な精度が得られない。そこで、沖電気、大阪大学、大阪市立大学は、従来の受信信号電力を用いた推定方式をベースに、受信電力の変動を考慮した新しい位置推定方式を共同開発した。ZigBee対応ネットワークで実証実験を行ったところ、受信電力を用いる従来手法に比べ位置推定精度を30%以上向上できた。多くの人が動き回る環境変化の大きな場所においても、安定した位置推定精度の提供が可能だ。
この方式はZigBeeに依存してはいないが、位置を推定する際の基準として使う基準ノードの数が多いほど精度が高まることから、「多くのノードで構成されるZigBeeセンサーネットワークに適している」(沖電気など)。
沖電気などは、1月20日に東京電機大学で開催される電子情報通信学会センサネットワーク時限研究会デモセッションに、この位置推定方式を実装した実験システムを出展する。
CNET Japanの記事を毎朝メールでまとめ読み(無料)
ものづくりの革新と社会課題の解決
ニコンが描く「人と機械が共創する社会」
地味ながら負荷の高い議事録作成作業に衝撃
使って納得「自動議事録作成マシン」の実力
ZDNET×マイクロソフトが贈る特別企画
今、必要な戦略的セキュリティとガバナンス