イー・アクセスは5月19日、1.7GHz帯を使った下り最大14.4MbpsのHSDPA(High Speed Downlink Packet Access)方式の屋内実験を完了したと発表した。また、携帯電話事業を行う予定である同社の子会社のイー・モバイルが、総務省から同日付で1.7GHz帯の実験局本免許を取得したことを明らかにした。これを受け、イー・アクセスとイー・モバイルは数日中に東京都内でフィールド実験を開始する。
HSDPA方式は携帯電話のデータ通信を高速化させる技術として注目されている。NTTドコモやボーダフォンが採用するW-CDMA方式の一種で、第3世代(下り最大384Kbps)よりも高速なことから第3.5世代と呼ばれる。NTTドコモは2006年にもHSDPA方式を使った商用サービスを始める計画だ。
イー・アクセスは屋内実験において、1.7GHz帯を使って同一キャリア内で音声トラフィックとHSDPAを使ったデータトラフィックを同時に伝送することに初めて成功したという。これまで、HSDPAの実験は2GHz帯でしか行われていなかった。
HSDPAの屋内実験が成功したこと、さらに本免許を取得したことから、同社は近日中にLucent Technologiesおよび富士通と共同でフィールド実験を開始する。具体的には、1.7GHz帯の電波伝搬やW-CDMAの機能検証、HSDPAの検証などを行うとしている。なお、1.7GHz帯を使ったフィールド実験は同じく携帯電話事業への参入を狙うソフトバンクグループのBBモバイルが、4月28日より埼玉県内で行っている。
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