無線LAN機器専門ベンダーの米Meru Networksは4月6日、日本の無線LAN市場に本格参入すると共に、日本法人となるMeru Networks株式会社を3月1日に設立したと発表した。日本国内でのマーケティングや技術サポートを行い、ビジネスの拡大を図る。
Meruは2004年に日本市場へと参入し、一部のユーザーにシステム導入を行うと同時に、試験導入として製品を納入してきた。2005年に入って商談が活発化してきたため、日本法人の設立に至った。同社はインドに開発拠点をかまえるが、海外に支社を置くのは日本が初めてとなる。
米Meru NetworksのCEO、イハブ・アブ-ハキマ氏は、「企業での無線LANやVoIPの普及が進むにつれ、この2つが重なった“無線VoIP”市場ができあがりつつある。この市場が成熟するにつれ、固定電話並みの品質が無線VoIPでも必要とされるだろう」と述べた。日本市場に本格参入する理由について同氏は、「日本は無線VoIPのニーズが他国より9カ月から1年近く進んでいる。初の海外拠点としてふさわしい場所だ」としている。
Meruが提供するのは、無線LANアクセスポイント「Meru AP200」シリーズと、無線LANコントローラ「Meru MC500/1000/3000」シリーズ。これは、IEEE802.11a/b/gに対応しているほか、同社独自の「Air Traffic Control」技術を採用することで、セキュリティ機能や無線通信におけるQoS(通信速度保証)、通信チャネルの高速切り換え機能などを備えている。「従来の無線LANシステムでは、クライアントが増加した場合チャネルアクセスの競合が発生し、音声品質に影響を及ぼしてしまう。Meruの無線LANソリューションは、クライアントが増加してもチャネルアクセスを管理するため、高品質な音声およびデータ通信が可能だ」と、米Meru Networksマーケティング兼ビジネス開発担当副社長のカマル・アナン氏は説明した。
Meruの製品は、日商エレクトロニクスや東京エレクトロン、日立インフォメーションテクノロジー、理経などのパートナーを通じて販売され、直販は行わない予定だ。
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