NTTドコモは2月2日、FOMA 700iシリーズを発表した。90xiシリーズよりも機能を抑え、端末の価格を引き下げた点が特徴。低価格帯の端末を市場投入することで、FOMAの普及を促す考えだ。2月10日より順次販売を開始する。
700iシリーズは901iシリーズと比べるとカメラの画素数が少なく、大容量アプリが利用できないといった制限がある。背面液晶はモノクロで、iモードFeliCaは搭載しない。しかし、テレビ電話と着うたに対応するほか、メガピクセルカメラを搭載している。メモリカードに保存した音楽の再生が可能で、HTMLメールのデコメールも利用できる。「FOMAならではの機能はほとんど盛り込んでいる」(説明員)といい、movaからFOMAへの移行に主眼をおいている。
左からF700i、N700i、SH700i、P700i。4機種の平均重量は114gで、901iシリーズより小型軽量化している |
NTTドコモ プロダクト&サービス本部プロダクト部長の永田清人氏は、「これまで50xiシリーズが担ってきた役割は、今後70xiシリーズが果たすことになるだろう」と話す。高機能を求める顧客には90xiシリーズを、機能を絞った端末を求める顧客には2xxiシリーズを提供する流れは変わらないが、中間帯を求める層には70xiシリーズを勧めていく方針だ。
端末の市場想定価格はmovaと同程度といい、2万円台後半となる見込み。901iシリーズと同じプラットフォームやソフトウェアを利用して開発費を抑えたといい、端末の調達価格は901iシリーズより1万円ほど安いとのことだ。
端末を製造するのはシャープ、パナソニック モバイルコミュニケーションズ、富士通、NECの4社。このうちシャープ製のSH700i、パナソニック モバイルコミュニケーションズ製のP700i、富士通製のF700iは電気通信端末機器審査協会(JATE)の認定をすでに取得している。P700iとN700iはLinuxを、F700iはSymbianをOSに採用した。
FOMAの契約者数は900i/901iシリーズの投入によって大きく伸びている。1月20日には900万件を突破したが、このうち700万件は900i/901iシリーズの契約者という。700iシリーズの目標加入者数については明らかにしていないが、「90xiシリーズと70xiシリーズは同じくらいの加入者数が見込める」(永田氏)と予想しており、2006年にはFOMA契約者数がmovaを追い越すと見ている。700iシリーズの投入により、「第3世代携帯電話でもトップシェアを目指す」(永田氏)と意気込んだ。
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