携帯電話マナー:仏、映画館や劇場などでの電波遮断措置を合法化

Will Sturgeon (Silicon.com)2004年10月14日 11時30分

 各施設で新しい法律に基づく電波遮断装置の設置が始まる中、映画や演劇の鑑賞中に電源を切ることを拒んできたフランスの携帯電話ユーザーは新たな障害に直面することになりそうだ。

 フランスでは、映画館や劇場などの施設内で携帯電話の電波を遮断することが権利として認められることになった。電波遮断装置の設置には、約7300ドル(6000ユーロ)かかると言われているが、これを設置すればお金には換えられない顧客満足が得られるようだ。マナーの悪い人たちに対してこのような措置に踏み切ることが、フランスでは圧倒的多数の人々に支持されていることが、各種調査結果から明らかになっている。

 フランスの新法制定により、ユーザーは携帯電話の利用を制限されることになるが、鑑賞中に急病人が発生した場合などは救急隊に電話をかけることが可能だ。非常時に救急隊に電話をかけられるようにすることは、電波遮断装置を設置するうえでの要件となっている。

 また、携帯電話ユーザーは通路に出れば緊急連絡の電話をかけたり、メッセージをチェックすることができる。電波の遮断措置は、パフォーマンスが行われているエリア周辺に厳しく限定されている。

 ハリウッド俳優で、ロンドンのOld Vic劇場の芸術監督も務めるKevin Spaceyは、上演中に携帯電話の電源を切らない英国の観客について批判している。

 Spaceyは先月、BBC Radio 4に対し、「劇場内では、ある程度のマナーが求められている。この事実に観客は留意すべきで、Old Vicでは観客に対しマナーを遵守するよう要求していく方針だ。劇場は携帯電話を持ち込むべき場所ではない。そもそも携帯電話の音を鳴らさないで欲しい。電話が鳴っているのに、自分の電話ではないふりをして無視する行為は論外だ」と語った。

 

この記事は海外CNET Networks発のニュースをCNET Japanが日本向けに編集したものです。

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