ソニーエリクソン、米国のCDMA方式携帯電話から撤退

 携帯電話端末メーカーのSony Ericsson Mobile Communicationsは24日(米国時間)、北米向け携帯電話のうち、数機種の生産を中止すると発表したが、これによりチップを供給するQualcommに打撃を与える可能性が出てきた。

 Sony Ericssonは、大手通信機器メーカーEricssonと、家電大手ソニーによる合弁会社だが、今回北米及びカナダ向けの、CDMA(Code Division Multiple Access)技術を採用した携帯電話の製造から撤退する意向を明らかにした。この声明のなかで、同社は日本市場向けのCDMA採用端末の製造は今後も継続すると述べた。

 今後Sony Ericssonは全世界で優勢なGSM(Global System for Mobile Communications)規格をベースとした携帯電話の開発に注力していく。現在、GSM方式を採用した携帯電話は、全世界でおよそ75%を占める一方で、CDMA方式のものは18%に過ぎない。

 カリフォルニア州サンディエゴに本拠を持つQualcommは、CDMA技術に関する大半の特許を保有し、携帯電話端末メーカーから何十億ドルもの技術ライセンス料の得ている。今回のSony Ericssonの発表について、同社のコメントは得られなかった。

 複数の調査によると、Sony Ericssonは今年第一四半期に約1億1410万ドルの損失を出し、携帯電話の世界市場シェアにおいて第4位から第5位に順位を下げている。それ以来、親会社のソニー、Ericssonの両社は、Sony Ericssonに対し、自力で活路を見出せない限り、資金供給を停止する、との強行姿勢を示している。

 これとは別に、Sony Ericssonでは、ドイツおよび米国にあるRD施設に関して、500人の人員削減計画を発表した。

この記事は海外CNET Networks発のニュースをCNET Japanが日本向けに編集したものです。

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