米Atheros Communicationsは米国時間6月3日、802.11a、802.11b、802.11gの全規格に対応した新しいWi-Fiチップの生産を進めていると発表した。これらのチップはPCカードやアクセスポイント、無線送信機などに利用される。
Atherosの最高経営責任者(CEO)のCraig Barrattは、「今年も複数規格サポートを組み合わせた製品を主力製品とする」と述べている。Atherosの新チップを搭載したPCカードやアクセスポイントは、7月までに最大40社から発売される見通しだという。
「規格争いは基本的に終わっており、勝者は3規格すべてだ。そのうちに業界全体が全規格対応に移行していくが、移行期間としてこれから半年以上はかかるだろう」(Barratt)
Wi-Fiチップの価格は下落の一途を辿っており、この傾向は今年いっぱい続きそうだ。Barrattは、802.11a/b/g対応のPCカードの卸売価格が20%下落し、30ドル弱〜25ドル程度にまで下がると予測している。ちなみに、小売価格は通常、卸売価格の2倍〜2倍半だ。なお、価格は下落しているが、Wi-Fi製品の出荷台数は急増している。
また、業界はハードウェアよりもソフトウェアの開発に注力し始めているという意見も一部にある。米Intelのエグゼクティブ・バイス・プレジデントのSean Maloneyは、「業界はこれまで規格の違いに焦点を合わせてきたが、人々はソフトウェアベースの機能やサービスに、より高い関心を寄せている。わが社では現在、ハードウェアよりもソフトウェアの開発に力を入れている」と述べた。
Barrattはこの意見には同意しているが、ハードウェア面でまだ改良の余地が大幅にあると主張する。一例として、ブロードバンド活性化法(Broadband Jumpstart Act)により、メーカーは5GHzの周波数に製品を対応させる必要があると指摘した。「これには、ハードウェアメーカーのみが技術的ノウハウを提供できる」(Barratt)
この記事は海外CNET Networks発のニュースをCNET Japanが日本向けに編集したものです。
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