ラックは11月26日、2010年上期(1〜6月)の脅威傾向を「JSOC侵入傾向分析レポートVol.15」を公開した。同社のセキュリティ監視センター「JSOC」が収集分析した。
レポートによると、2010年上期は2009年後半から引き続き、Gumblar型のウイルス攻撃が被害を拡大させたことが確認されている。4月を境に件数が減少しているが、同社ではウイルスの脅威が去ったのではなく、攻撃行為が一時停止しているだけであると推測している。
Confickerについては、特定の顧客での大量感染が確認されたためにグラフ上は目立った動きになっているが、全体的には平静な状況としており、この時期にこそ、ソフトウェアのバージョン管理方法や攻撃を未然に防ぐ対抗策の導入を検討すべきとしている。
また2010年上期はスマートフォンの普及が大きく進んだことから、iOSやAndroidなどの代表的な携帯情報端末向けオペレーティングシステムを搭載した機器が、ウイルス作者の攻撃の標的へと変化し始めているという。同社では、実際に複数の顧客環境でJailBreakなど特別な設定を行ったiPhone上で動作するウイルスの活動を確認している。
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