学生団体のapplimは11月3日、東京都内において「大学生のためのスマートフォン×マーケティングのコンテストapplim」決勝レセプションを開催した。スマートフォンを活用したマーケティング企画を競うコンテストで、「モーニングショット〜朝専用アプリ〜」を提案したチームSDMYが最優秀賞を獲得した。
コンテストには全国から大学生132チーム、550名余りが応募した。書面審査を経て上位5チームを絞り込み、3日に汐留の電通ホールに600名近い観客を集め、プレゼンテーションと審査が行われた。
審査員はブレークスルーパートナーズ マネージングディレクターの赤羽雄二氏をはじめ、日本コカ・コーラ インターラクティブマーケティング統括部長の江端浩人氏、電通の中村洋基氏、アイ・エム・ジェイの久田祐通氏、博報堂の堀宏史氏、カヤック代表取締役の柳澤大輔氏、ADKインタラクティブ代表取締役の横山隆治氏が担当した。
レセプションではまず、「スマートフォンの強みと弱み」というテーマで審査員によるパネルディスカッションが繰り広げられた。
赤羽氏は「すべての携帯電話がスマートフォンになり、スマートフォンという言葉はなくなる。あらゆる経済活動がスマートフォンを通じて行われるようになるだろう。他人より先に早くスマートフォンのアプリケーションやサービスを作って、先に失敗することが大事だ」と、スマートフォン時代のビジネスを説いた。
江端氏は、通話やメールなどほとんどのモバイル作業で携帯電話を使っている。スマートフォンはTwitterやUstreamなどでしか使ってないという。
本田技研工業のプロモーション向けmixiアプリ「Ole! Ole! CR-Z」など、多くのウェブキャンペーンを仕掛けてきた中村氏は、スマートフォンアプリケーションはまだ1件も手がけていないという。「ウェブアプリケーションの案件が多いが、それを止めてスマートフォンアプリケーションの提案としてやり直したい」と、この領域に大いに興味を持っていることを示した。
久田氏は「広告の作り手として、クリエイティブとテクノロジーがどんどん複雑化している中、分かりやすく、どう最適化するかが課題だ」と、制作者の抱えている問題を明らかにした。
堀氏は「学生はこれまで消費者の立場だったが、送り手側に立ったときに、広告としてメッセージをいっぱい盛り込みたいと思ったはず。そのメッセージはユーザーにすればうざったいわけで、バランスが難しい」と、消費者目線とクライアント目線の違いを認識することが重要だと述べた。
柳澤氏は「スマートフォンと通常の携帯電話は言葉の違いでしかなく、ケータイはケータイ」とスマートフォンをバズワードであると批判し、さらに「大学生でも中高生でも、すごいスマートフォンアプリケーションを作れる人がどんどん出ている。優秀な人は大企業に就職してほしくない」と、ベンチャー企業で働くことを提起した。
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