グーグル、検索語含むURLの受け渡しが訴訟の標的に

文:Tom Krazit(CNET News) 翻訳校正:緒方亮、高森郁哉2010年10月27日 13時12分

 Googleは、同社が参照リンクの中に検索クエリを含んで受け渡すことにより、利用者のプライバシーを侵害しているとして、集団訴訟を起こされた。

 原告団は、米国時間10月25日に米カリフォルニア州北部地区連邦地方裁判所に提出した訴状の中で、検索結果ページのURLに検索語を含めるGoogleの行為は、検索ユーザーがクリックした際にそのURLがウェブサイトの発行者に受け渡される点で、ユーザーのプライバシーを侵害していると主張している。たとえば、Googleで「sushi restaurants in San Francisco」(サンフランシスコにある寿司レストラン)と検索すると、Googleは「http://www.google.com/search?sourceid=chrome&ie=UTF-8&q=sushi+restaurants+in+san+francisco」という文字列を含むURLで検索結果ページを生成するが、検索結果の1つをクリックすると、ウェブブラウザによってこのURLが受け渡される。

 こうしたことはウェブ上でごく一般的に行われていて、これによりウェブサイトの発行者は、自サイトへトラフィックを送ってくるサイトや、トラフィックの多くを生み出している検索語などを把握できる。しかし、サンフランシスコ在住のPaloma Gaos氏は、データマイニングを行うサードパーティーが、検索ユーザーのクエリを収集し、それを個人を特定するIPアドレスなどの情報と結びつけ、検索者のデリケートな個人情報を大量に集めることが可能になると主張した。ほかの検索語と一緒に自分の名前で検索した場合には、利用者の名前までもが結びつけられるおそれがあるという。

 原告団は訴状で、「Googleの財務上の成功は、とりわけ、検索エンジン最適化(SEO)コンサルタントとの共生関係と、サードパーティーがウェブ分析に関与できることに依存していることから、Googleは、ユーザーの検索クエリをサードパーティーに明示することの優先順位を高く設定してきた」と主張した。原告団は、2006年10月25日以降にGoogleで検索して結果をクリックした人なら誰でも参加してもらい、この訴訟を拡大したいと考えている。

 Googleにコメントを求めたが、回答は得られていない。

この記事は海外CBS Interactive発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したものです。

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