Twitter傘下のGnipは米国時間4月10日、DataSiftとNTTデータに対するツイートのデータ再販を、8月中旬に終了することを発表した。今後は、Gnipがデータのライセンス契約を自社で実施するという。
一部のメディアでは、Gnipのブログの内容から、DataSiftとNTTデータはパートナー契約を打ち切られるという内容で報じているが、Twitter広報は4月15日、「Gnipのブログが言葉足らずで不明確であったため、誤解が広がってしまいました」と、これを否定し謝罪した。
Twitterでは、同社のツイートデータを活用した製品を開発する企業をパートナーとして認定する「Twitter公認製品プログラム」を設けており、日本ではNTTデータが2012年11月にTwitterと提携した。Twitterの提供するAPI「Firehose」を通じて取得した日本語のツイートデータや、日本国内で書き込まれたすべてのツイートデータを、他の事業者に提供している。
NTTデータのAPIを使用することで、企業はキーワードを指定して情報をリアルタイムで抽出できる。また、NTTデータの日本語処理技術を活用して、ユーザーの年代や性別、地域、その内容が好評なのか不評なのかも把握できる。たとえば、NHKで放送されている「NEWS WEB」の番組内では、前日に比べて多くつぶやかれた単語をランキング化するコーナー「つぶやきビッグデータ」があるが、これもNTTデータの日本語データを活用している。
Gnipは、ソーシャルデータの収集や整理、共有を専門とする企業で、Twitterでは同社を買収した2014年4月から、再販パートナーではなく自社で直接データを提供するための移行準備を進めてきたという。ただし、NTTデータとの関係はこれまで通り戦略的パートナーであることに変わりなく、NTTデータは引き続きTwitterのツイートデータを利用できると説明する。
「Twitter/GnipとNTTデータの両社は次のステージに向けた話し合いを続けている。これまでのデータ再販パートナーから、戦略的ソリューションパートナーへと立場を変えることで、ソーシャルアナリティクス、システムインテグレーション、ビジネスインサイトなど、NTTデータの強みをより活かした関係になると考えている」(同社)。
加えて、NTTデータを通してTwitterのデータを利用する企業に、これまで以上に優れたサービスを提供できる予定だと説明した。既存契約の移行に関しては、案件特性を踏まえて個別に精査するという。両社による新しい構想は、近々正式に案内するとしている。
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