2014年12月にカリフォルニア州オークランドで行われた独占禁止法違反訴訟において、Appleの前最高経営責任者(CEO)だった故Steve Jobs氏の稀有な宣誓供述ビデオが法廷で再生されたが、この映像が今後一般公開されることはなくなった。この映像は、Appleの「iPod」メディアプレーヤーおよび「iTunes」音楽ソフトウェアをめぐる同裁判の出席者を前に、法廷で1度だけ再生されたものだ。
Appleを相手取ったこの集団訴訟は米国時間12月16日、無罪の評決が下され終了した。同訴訟を担当したYvonne Gonzalez Rogers判事は17日、このビデオを入手してインターネット上に配信することを求めたAssociated Press、Bloomberg、CNNのメディア3社らによる要請を却下した。
このビデオは、Jobs氏が2011年10月に死去する6カ月前に撮影されたもので、その後同氏が公の場に姿を現したのは、Appleのドーナツ型の新本社ビルに対する承認を求めてカリフォルニア州クパチーノ市議会に出席した2011年6月が最後となった。明らかに病気でやつれた姿のJobs氏を映したこの宣誓供述ビデオは、法廷で30分間にわたり再生された。
Jobs氏は今も、世界中のAppleのファンやテクノロジフォロワーにとって、大きな関心の的になっている。Appleにとってより重要なのは、Jobs氏の発言は(過去の電子メールからの引用も多いが)、注目を集めた多数のAppleに対する法廷論争の場で明るみに出てきたということだ。これらの訴訟には、電子書籍の価格操作やサンフランシスコのベイエリアで共謀してエンジニアの給与を操作したとされる件が含まれ、この2件は今も法定で争われている。
Jobs氏のビデオをめぐる議論が始まったのは、2011年4月に撮影されたこの宣誓供述ビデオが12月9日、法廷内の8人の陪審員団、両当事者の弁護人、メディア、そして少人数の一般傍聴者の前で再生された直後のことだ。メディア各社から、Jobs氏の証言映像は「非常に貴重」であるとする申し立てがあったものの、Appleはこのビデオの一般公開に反対していた。
この記事は海外CBS Interactive発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したものです。
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