オンラインマーケットを運営する中国のAlibabaは、米国で最大の競合相手となるAmazonと協力することでグローバルな野望に向かって突き進む可能性もあるのかもしれない。
Alibabaは米国時間9月19日、新規株式公開(IPO)を実施し、218億ドルを調達して米国で記録を更新した。同社の共同創設者で会長のJack Ma氏は同日、Amazonとの協力に関してその可能性に言及した。
「私は話し合いをすることに興味がある。これまでと同様、スモールビジネスを支援することにつながるどのようなことにでも、誰とでも関わることに、われわれは喜びを感じるからだ」と、Ma氏はBloomberg TVに語った。
Alibabaは歴史的なIPOによって、中国だけでなくはるかに広い領域に足を踏み出すことが可能になる。IPOで獲得した資金を海外での成長を促すことに利用すると見込まれる同社は、今後Eコマース大手のAmazonやeBayと正面からぶつかる可能性がある。
Ma氏は必ずしも大手米国企業に取って代わろうというのでなく、スモールビジネスが支援を得られるもう1つの選択肢になるという枠組みを志向している。
「われわれは米国で、既にカリフォルニアやワシントンで多くのスモールビジネスに手を差し伸べ始めている」と、Ma氏はBloombergのインタビューに答え、さらにこう述べた。「われわれはいまもアメリカンチェリーや多くのシーフードを販売している。そして、もっといろいろな商品を販売したいと思っている。われわれは競合するためにここへ来たのではない。数多くのスモールビジネスを支援するために来たのであって、実行しなければならないことがたくさんあると思う。それは競争ではない」
1999年に設立されたAlibabaはEコマースで急成長し、米国の有名な競合他社をしのいでいる。2013年第4四半期の同社の売り上げは前年同期比66%増となった。一方、同じ四半期のAmazonの売り上げは前年同期比22%増、eBayの売り上げは13%増だった。
この記事は海外CBS Interactive発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したものです。
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