東京商工リサーチ(TSR)によると、半導体製造のエルピーダメモリが2月27日にも東京地裁に会社更生法の適用を申請する方針であることが分かった。負債総額は約4818億300万円。TSRでは「上場企業の倒産は今年初で、負債額は今年最大規模(歴代30位)」としている。
エルピーダメモリは2009年6月、改正産業活力再生特別措置法(産活法)に基づいて提出した事業再構築計画の認定を経済産業省から適用第1号として受け、日本政策投資銀行から300億円の出資(優先株取得)、日本政策投資銀行とメガバンク3行ほかから計1100億円の協調融資を受けていた。
近年は円高やDRAM需要に伴う製品価格の下落に見舞われ業績が悪化。台湾の南亜科技や米Micron Technology、 中国のSMICなどと資本業務提携の交渉を進めていたとされる。TSRでは「産活法の再認定を受けるべく画策していた」としている。
この3月末には産活法の期限を迎え、再認定されなければ日本政策投資銀行からの300億円の出資が引き上げられることになっていた。また、TSRによれば1月末時点の手持ち現金預金の合計額は約500億円にまで減少していたという。3月末から4月にかけて920億円の資金が必要とのことから、今後の資金繰りの見通しが立たないとして今般の措置に至ったとしている。
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