将来、Googleベースのコンピュータで、現在ユーザーが持っているGoogleベースのスマートフォンと同じアプリケーションを、同じような使い勝手で実行できるようになるかもしれない。
少なくとも、Patently Appleが米国時間2月22日に明らかにしたGoogleによる特許出願書では、そのようなビジョンが示されている。
「トラックパッド操作のタッチスクリーンイベントへのマッピング」と題されたこの特許出願書では、ノートPCに搭載されたトラックパッド的な入力装置をタッチベースのアプリケーションと連動させる際に、タッチスクリーンの代替物として用いるシステムについて説明している。
コンピュータ上で使うソフトウェアベースのモバイル端末シミュレータ(Appleが「iPhone」のソフトウェア開発キット(SDK)で提供しているものも含まれる)を目にしたことがあるかもしれないが、この出願書の基本的な発想は、こうしたシミュレータと同じだ。
特許出願書には次のような記載がある。「タッチスクリーン機器はユーザーに対し、コンピューティング機器と直接やりとりする手段を与えるが、トラックパッド機器ではマウスベースのインターフェースを下敷きにした間接的なやりとりを提供するものが一般的だ。概してこの明細書では、タッチスクリーンのユーザーインターフェースを使用することなく、トラックパッドによるやりとりと操作をタッチスクリーンのイベントにマッピングする技法について説明している」
もちろん、より大きな視点で見たこの特許出願の狙いは、これまではスマートフォンやタブレット端末向けのプラットフォームだった「Android」を、よりコンピュータに対する親和性の高いものにすることだ。
Googleの最新版モバイルOS「Android 4.0」(開発コード名「Ice Cream Sandwich」)では、マウスや(サムスンが先ごろリリースした「Galaxy Note」で全面的に採用されている)スタイラスなどのポインティングデバイスを含め、一般的なコンピュータ周辺機器のネイティブサポートを追加した。とはいえ、これらの周辺機器では、一部のモバイルアプリケーションでは必須となるマルチタッチジェスチャの挙動を必ずしも再現できるわけではない。
例によって、この特許が出願されただけでまだ授与されたわけではないことを指摘しておくべきだろう。また、企業は必ずしも最終的に出荷される製品で日の目を見るとは限らない技術的なアイデアについても、申請を行うケースがたびたびある。
この記事は海外CBS Interactive発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したものです。
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