任天堂Q1決算、3DS不調で営業利益377億円の赤字に

岩本有平 (編集部)2011年07月29日 17時04分

 任天堂は7月28日、2012年3月第1四半期決算(4月~6月)を発表した。売上高は前年同期比50.2%減の939億2800万円、営業利益は377億1200万円の赤字(前年同期は233億4200万円の黒字)、経常利益は425億5100万円の赤字(同460億5500万円の赤字)、純利益は255億1600万円の赤字(同255億1600万円の赤字)となった。2月に発売した携帯型ゲーム機「ニンテンドー3DS」の不振が響く結果となった。

 ニンテンドー3DSのソフト「ゼルダの伝説 時のオカリナ 3D」が全世界で108万本(国内は27万本)を記録したものの全体としてヒットが少なく、同四半期におけるニンテンドー3DSの販売台数は71万台、ソフトの販売本数は453万本となった。ニンテンドーDSシリーズ(DSi LL/DSi/DS LITE/DS)の販売台数は144万台、ソフトの販売本数は1213万本となった。

 家庭用ゲーム機「Wii」については、欧米で人気タイトル「マリオカートWii」の同梱セットを発売して156万台を販売したが、ヒット作や新規タイトルが少なく、ソフトの販売本数は1344万本にとどまった。

 さらに、ニンテンドー3DSの広告宣伝強化や2012年発売予定の次世代機「Wii U」の研究開発費がかさんだ。

 任天堂ではこのほかに、2012年3月第2四半期累計および通期の業績予想修正を発表している。第2四半期累計は売上高が前回予想の3600億円から2400億円、営業利益は200億円から500億円の赤字、経常利益は300億円から550億円の赤字、純利益を180億円から350億円の赤字に修正。

 通期については、売上高は1兆1000億円から9000億円に、営業利益は1750億円から350億円に、経常利益は1850億円から350億円に、純利益は1100億円から200億円にそれぞれ修正した。予想どおりの業績となった場合、2007年3月期以降はじめての通期売上高1兆円割れとなる。

 また、ニンテンドー3DSの販売強化施策として、8月11日よりメーカー希望小売価格を現行の2万5000円から1万5000円に変更する。海外でも第2四半期中に値下げを実施する予定。

 加えて、現在のメーカー希望小売価格で購入したユーザーに対しては、コンテンツダウンロードサービス「バーチャルコンソール」にて一部ソフトの無償配信や先行配信を行う「アンバサダー・プログラム」を実施するとしている。

 決算の発表を受け、7月29日の任天堂株価は大きく下落。前場では一時ストップ安の1万1100円を記録し、前日比1830円安となる1万2270円で取引を終了した。

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