トレンドマイクロは6月16日、同日公開されたジャストシステムの日本語ワープロソフト「一太郎」の脆弱性を悪用する攻撃を確認したとして、ユーザーはアップデートモジュールを適用するよう呼びかけている。同社リージョナルトレンドラボでは、この脆弱性を悪用しバックドアに感染させる事例を確認している。
この脆弱性は「JS11001」として識別されるもので、文書ファイルを読みこむ際に任意のコードを実行される可能性がある。この脆弱性を悪用する不正プログラムは、トレンドマイクロ製品では「TROJ_TARODROP.KO 」として検出する。感染したPCにはバックドアである「BKDR_AGENT.MSC」がインストールされる。
このバックドアは、ユーザーのキー入力を監視、記録するキーロガーなどの機能を備えている。一太郎の脆弱性を狙った過去の攻撃は、メールに不正プログラムを添付し、特定の組織・特定の人物に送りつけるような標的型攻撃に利用されている。このため、今回のTROJ_TARODROP.KOについてもメールを介した侵入に特に警戒が必要としている。
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