「Windows 7」に関連するさまざまなバッテリ問題について、以前より一部のユーザーが不満を述べているが、Microsoftは同社のテストでは何も問題は発見されなかったと話している。
Microsoftは当初、一部PCモデルのファームウェアに不必要なエラーメッセージを表示させる問題があるかもしれない、と考えていた。しかし、Microsoftによると、Windows 7は正常に機能しているというのが同社の現在の見解だという。
Windows部門のプレジデントであるSteven Sinofsky氏が米国時間2月8日、ブログ投稿の中で述べたところによると、バッテリ交換が必要との通知が表示されることがあったのは、実際にはバッテリの性能が一定の基準に達していないのが原因であることがMicrosoftの追跡調査で明らかになったという。
「現在分かっている限り、Windows 7は実際に性能が低下しているバッテリについて適切な警告を発しており、Windows 7がバッテリの状態について間違った報告をしたり、バッテリがそうした状態になる原因を作ったりしていることはない」とSinofsky氏は述べた。「われわれが確認できた全てのバッテリ警告表示事例では、実際にバッテリ交換が必要だった」(Sinofsky氏)
このエラーメッセージはWindows 7で初めて登場したものなので、Windows 7にアップグレードしたユーザーから見ると、以前は警告が表示されなかった状況で、実際にエラーメッセージが表示される可能性がある、とSinofsky氏は指摘した。
「これが原因で、Windows 7はバッテリ性能の変化を『引き起こしている』という印象を与えていることを、われわれは認識している。しかし、実際には、Windows 7は既に事実としてあることを報告しただけである」とSinofsky氏は話す。
Sinofsky氏によれば、MicrosoftとPCメーカーはこのエラーメッセージに関連して、合計で20件のサポートの問い合わせを受けたが、全ての案件で、性能が低下した古いバッテリが原因であることが分かったという。MicrosoftのTechNetなど、いくつかのフォーラムでも苦情があったが、Microsoftが追跡調査を行った事例の中で、システムによるバッテリ性能低下の正常な検出以外の原因を示唆するものは何もなかった、とSinofsky氏は話した。
Sinofsky氏によれば、MicrosoftがWindows 7のテストを行っていた頃と比較すると、エラーメッセージを表示するシステムの割合が実際に少なくなっており、その理由の一端は、同OSを実行するシステム(とバッテリ)がどんどん新しいものに置き換えられているからだという。
「『Consider replacing your battery(バッテリ交換が必要)』という通知を受け取っているユーザーは、ごく一部だ。そして、予想どおり、そうしたユーザーのシステムは(約)1年半以上前に購入されたものだ」とSinofsky氏は話した。
この記事は海外CBS Interactive発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したものです。 原文へ
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