スマートフォンメーカーのPalmは米国時間6月10日午後、Jon Rubinstein氏が新たに会長兼最高経営責任者(CEO)に就任すると発表した。これまでCEOを務め、延べ16年間にわたってPalmに在籍してきたEd Colligan氏は同社を去ることになった。
Rubinstein氏は2007年10月に取締役会長としてPalmに加わった。CEOへの就任日は6月12日となる。退任するColligan氏はしばらく休暇を取った後、Palmの株式の25%を保有する投資会社のElevation Partnersに加わる。5月に開催されたD: All Things Digitalカンファレンスで「Palm Pre」を披露したのは、Rubinstein氏とベンチャー投資家でPalmにも出資しているRoger McNamee氏だったが、今回のRubinstein氏のCEO就任で、その理由の説明がつくように思える。
Palmが発表したプレスリリースの中で、Rubinstein氏は次のように述べている。「Palmでさらに大きな役職を引き受けることに大変な興奮を覚えている。この2年間、Colligan氏とともに懸命に努力してきた。会社が成功する下地を作るのに貢献したColligan氏に感謝している」
Colligan氏が去るということは、かつて携帯情報端末市場の先駆けだったPalmが、過去との最後の絆の1つを絶とうとしていることを意味する。Colligan氏は、Palmの草創期に同社に加わり、その後Donna Dubinsky氏とJeff Hawkins氏とともに同社を去ってHandspringを設立し、PalmがHandspringを買収した2003年にPalmに戻ってきた。その後、Todd Bradley氏が2005年に辞任したのを受け、Colligan氏はCEOに就任した。
Rubinstein氏はAppleの元幹部で、「iPod」部門の責任者だった2005年に同社を去った。そして今、Appleの人気モデル「iPhone」と真っ向から競合するPalm Preを投入し、Palmがスマートフォン市場に返り咲こうとするまさにその時に、Rubinstein氏がPalmのトップに就任する巡り合わせとなった。1月に初めて発表されたPalm Preは、6月6日にようやく発売された。
Palm Preの評価は高く、iPhoneのライバルとなる優れた製品だというのが一般的な見方だ。だが、Palm Preの独占販売権を持つ通信事業者Sprintでの記録は破ったものの、AppleがiPhoneを発売した時に比べると低い売り上げにとどまっている。
この記事は海外CBS Interactive発の記事をシーネットネットワークスジャパン編集部が日本向けに編集したものです。原文へ
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