Rambus(本社:カリフォルニア州ロスアルトス)は、米国際貿易委員会(ITC)に対し、2008年11月にNVIDIA関連で調査を申請していた特許侵害のうち、4件について打ち切りを申し入れた。
Rambusはメモリの高速インターフェース技術を提供している企業だが、近年は知的財産に関する訴訟のほうでよく知られている。Rambusは、世界各地の主要チップメーカーを数多く訴えてきた。
NVIDIAの声明によると、RambusはITCに対し、NVIDIAの製品が同社の特許4件を侵害していない事実を認め、また、ITCに訴えている第5の特許についても数件の要求は取りやめることを依頼した。
NVIDIAのエグゼクティブバイスプレジデントで法律顧問も務めるDavid Shannon氏は声明で「Rambusがこれら特許およびその主張の薄弱さを認めたのは喜ばしいことだ」と述べ、「今回の撤回は基本的に、当社に対して主張されていた特許の半数と要求の3分の1にあたる。当社としては残りの問題の進展を期待している」と続けた。
現在のITC提訴には当初、グラフィックプロセッサ関係のメモリコントローラーなど9件の特許が含まれていた。
NVIDIAは米国時間6月2日に、RambusのITC提訴でNVIDIAに対して主張されていた7件の特許における41件の要求を、米国特許商標庁が却下したことを発表した。
Rambusには波乱万丈な法律闘争の遍歴がある。欧州委員会は2007年、独占禁止法違反についてRambusに対する調査を開始した。標準策定過程において意図的な詐欺的行為があったというもので、欧州委員会は同社の振る舞いを「特許による待ち伏せ(patent ambush)」だとした。
2009年1月にはデラウエア地区米連邦地方裁判所のSue L. Robinson判事が、RambusはMicron Technologyに対して特許を行使できないという裁定を下している。Robinson判事は1月9日、Rambusが訴訟関連の重要情報を同社に不利に用いられかねないとして破棄したとされる時点で、証拠の「隠滅」が生じたと裁定した。Robinson判事の判断は、Rambusの特許を無効とするものだった。
この記事は海外CBS Interactive発の記事をシーネットネットワークスジャパン編集部が日本向けに編集したものです。原文へ
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