三洋電機は2月5日、2009年3月期第3四半期(2008年10月〜12月)の決算を発表した。デジタルカメラやカーAVなどのコンシューマー部門が減収となったが、太陽電池が引き続き堅調に推移し、営業利益は69億円の黒字となった。
ただし、継続事業税引前利益は112億円の、当期純利益は142億円の赤字、黒字を維持した営業利益も前年同期比76.3%の大幅減となる。売上高は同22.4%減の4275億円。
部門別では、デジタル製品や白物家電などのコンシューマー部門で、売上高が前年同期比24.2%減、半導体、電子部品などのコンポーネント部門で同26.2%減と落ち込みを見せた。
代表取締役副社長の前田孝一氏は「デジタルカメラ、プロジェクター、カーナビゲーションシステムなどは軒並み減収となった。しかし白物家電では、洗濯機『AQUA』など堅調に推移した製品もある」とコンシューマー部門の内訳を発表した。
一方、営業利益が前年同期比60.3%減の96億円と大きく落ち込んだコンポーネント部門は「第2四半期まで堅調に推移してきたが、11月以降に大きく落ち込んだ。9カ月累計では売上高5%増となっている二次電池は、主力のリチウムイオン電池がノートパソコン市場の悪化に伴い第3四半期のみで20%の減収となる」(前田氏)と厳しい現状を話した。
太陽電池に関しては、第3四半期で前年同期比7%の、9カ月累計でも26%の増収となり「欧州を中心に堅調に推移した。収益面で大きく貢献している」(前田氏)と好調さを裏付けた。
ただ、半導体、電子部門、光ピックアップなどの落ち込みは大きい。「第4四半期では、電池がどこまでがんばれるか。そして半導体がこれ以上落ち込まないようにしたい」(前田氏)と電池への期待をにじませる。
2008年3月期(2008年4月1日〜2009年3月31日)の連結業績予想は、売上高が前年同期比5.8%減の1兆9000億円、営業利益は同60.6%減の300億円と黒字を確保する見通し。ただし、税引前当期純利益は200億円の赤字、純利益は200億円の赤字、純利益は0円と予想されている。
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