中国系PCメーカーであるLenovoは現地時間1月8日、全社員の約11%に相当する2500人の削減を含む事業再編を正式に発表した。
同社シンガポールのオフィスに所属する広報担当者によると、同社はこの事業再編を通じ、年間で3億ドルの経費削減を目指すという。
同社が上級管理職10人程度を含む北京の本社に所属する社員200人を削減するという情報が今週に入ってから流れていた。LenovoはZDNet Asiaの取材に対して、この報道をうわさであると退けていた。
同社の米国向けウェブサイトによると、人員削減は2009年第1四半期に全世界で実施され、経営管理職だけでなく「財務や人事、マーケティングなどのサポート部門やスタッフ部門」も対象になるという。
Lenovoは事業再編のもと、中国とアジア太平洋地域(従来は独立した部門だった)とロシア地域の事業部を1つに統合する予定。この新しいアジア太平洋ロシア(APR)地域の事業部は、現在Lenovo Group のシニアバイスプレジデントでLenovo Greater ChinaのプレジデントであるChen Shaopeng氏が統括する予定になっている。日本とオーストラリアおよびニュージーランド(ANZ)はこの新部門から別れている。
Lenovo Groupのシニアバイスプレジデントでアジア太平洋のプレジデントであるDavid Miller氏がこの再編の対象の1人となっている。シンガポールのオフィスに所属する同広報担当者は、Miller氏は「移行期間」中はLenovoにとどまる予定だとしたが、より具体的な期間は明らかにしたかった。
同広報担当者によると、コスト削減は「ほぼすべての事業部」と本部に及び、またAPR事業部では重複することになる部門を削減するという。同広報担当者は電話取材に対し「シンガポールにあったアジア太平洋部門の多くは、北京に移ることになる」と述べた。
アナリストは8日、ZDNet Asiaの電話取材に対して、Lenovoの事業再編は、日本やANZなどの成熟市場を分離する一方で、BRICsと呼ばれる新興市場4カ国(ブラジル、ロシア、インド、中国)のうち3カ国を1つの地域としてまとめた、と指摘した。
この記事は海外CNET Networks発のニュースをシーネットネットワークスジャパン編集部が日本向けに編集したものです。海外CNET Networksの記事へ
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