8日午前のイベントで聴衆をいちばん楽しませたのは、Hanks氏がソニーに向けて放つ、そうした当意即妙の発言だった。実をいうと、ソニーからの興味深い発表の大半は7日午後に開かれたCESプレイベントでのプレスカンファレンスで明らかにされていたので、楽しい進行は大歓迎だった。
しかしStringer氏は、いくつか目玉製品の発表をまだ残していた。たとえば、新しい「Cyber-shot」デジタルカメラはWi-Fi機能付きで、撮影した写真を直接ウェブサイトにアップロードできる。こうした機能を持つ製品は、今後数多く登場するとStinger氏は語った。ソニーは2011年までに、製品カテゴリの90%が無線で相互に、あるいはインターネットに接続できるようにすることを目標にしているという。
Stringer氏はまた、Wi-Fiクロックラジオなど、エンジニアが取り組んでいる一部のコンセプト製品を明らかにした。ソニーはChumby Industriesとの提携により、同社の愛らしいデザインの多機能ガジェット「Chumby」を基に、誰でもウィジェットを開発できるオープンなプラットフォームを踏襲しつつ、その概念をより洗練させることに取り組んでいる。
ソニーは家庭用機器にBlu-rayを推し進める一方で、映画館向けには3D動画の宣伝に力を注いでいる。Stringer氏は、Pixar Animation StudiosのチーフクリエイティブオフィサーであるJohn Lasseter氏とDreamWorks Animation SKGの最高経営責任者(CEO)Jeffrey Katzenberg氏をステージに登場させ、エンターテインメント向けの2種類の3D動画形式をアピールした。現在、3D動画には3つの競合技術があるが、8日のデモからすると、ソニーはREAL Dと協力しているようだ。
しかし、有名人の登場はこれで終わりではなかった。ソニー・コンピュータエンタテインメントの社長兼グループ最高経営責任者(CEO)を務める平井一夫氏、メジャーリーグで殿堂入りしているReggie Jackson氏(ソニーは新しいYankee Stadiumで全ての技術を提供している)、テレビ番組「The Oprah Winfrey Show」に出演する心臓外科医Mehmet Oz博士、そしてSony Ericsson Mobile Communicationsがスポンサーになっている歌手のUsherが締めくくりに1曲を歌った。
現在ソニーは苦戦しており、Stringer氏が掲げた基本原則の多くは、これまでに染み付いたやり方の一部を変更することを同社に求めている。これらの「緊急課題」が、いずれ世界経済が回復した後も要請されるものなのかどうかは、今のところわからない。
この記事は海外CNET Networks発のニュースをシーネットネットワークスジャパン編集部が日本向けに編集したものです。海外CNET Networksの記事へ
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