Appleへの反訴の試みが壁に突き当たったPsystarが、その法廷戦術を変更した。
米国時間12月8日付の法廷文書(PDFファイルはこちら)によると、PsystarはAppleが反トラスト法に違反しているとする主張を取り下げ(この訴えは連邦地裁のWilliam Alsup判事によってすでに棄却されている)、Appleが「Mac OS X」の著作権を悪用することによって競争を阻害しているとする、新しい主張を展開し始めた。MacクローンメーカーのPsystarは、AppleのMac OS Xに関するライセンス方針が不公正かつ違法だと裁判所に認めさせることで、法的にはほとんど勝ち目のない相手に対抗して事業の継続を試みている。
法廷文書には次のように記されている。
Appleによる使用許諾契約書(EULA)における著作権の悪用、デジタルミレニアム著作権法を曲解した訴訟、および競争の阻害や不公正な競争を引き起こすその他のさまざまな行為により、「Mac OS」を利用したいと考えるユーザー、Mac OSの潜在顧客、またはMac OSの旧バージョンのユーザーは、Appleのラベルが貼られたコンピュータハードウェアシステムを購入し、使用する以外に現実的な手段が閉ざされているとPsystarは主張する。
Psystarはさらに、Mac OS XをApple製以外のマシンにインストールすると「カーネルパニック」を引き起こすコードを、AppleがMac OS Xの中に仕込んでいると主張している。Psystarがこのコードの存在を知っているのは当然だ。同社の「Open Computer」でMac OSを実行させるためには、こうしたコピー防止策を回避しなければならないからだ。
新しい告訴の内容は、反トラスト法違反状態の認定に必要となる厳密な調査が行われていない場合でも、著作権の乱用が反トラスト法違反行為と同等の影響を持つとの主張が、これまでに他の訴訟で認められていることを踏まえたものだ。だが、Psystarのこれまでの法的主張と同じく、この主張が認められる可能性は低いだろう。
AppleとPsystarは、2009年1月15日に、Judge Alsup判事の前で新しい告訴の内容について証言することになっている。
この記事は海外CNET Networks発のニュースをシーネットネットワークスジャパン編集部が日本向けに編集したものです。海外CNET Networksの記事へ
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