米調査会社のStrategy Analyticsが米国時間11月7日に発表した調査報告によると、サムスン電子が2008年第3四半期に、長年のライバルであったMotorolaを抜き、米国市場シェア第1位の携帯電話端末メーカーになった。
サムスン電子は同四半期に米国出荷台数ベースのシェアで22.4%を獲得し、Motorolaは1%強の差をつけられた。LG電子は僅差で3位につけた。
サムスン電子とLG電子は、過去2年間に急激な勢いでMotorolaとの差を詰めてきていた。これは、米国の携帯キャリアとの目を見張るような関係改善に支えられていると、Strategy AnalyticsのシニアアナリストであるBonny Joy氏は述べる。
Joy氏は、「Instinct」から「Glyde」まで幅広い品揃えを持つサムスン電子は以前から米国の主要携帯キャリアと関係を築いてきたが、過去2年間で、とりわけ第1位のAT&Tと第2位のVerizonと大きく関係を改善したと言う。
サムスン電子は2000年に米国の携帯電話端末市場へ参入した。携帯キャリアへの小規模な製品提供からスタートしたが、その後信頼を勝ち取り、価格帯の違う様々な製品を各携帯キャリアへ提供するまでに至っている。
「Motorolaは各携帯キャリアとの広範囲に及ぶ関係により、米国市場において大きなアドバンテージがあったが、この間にサムスン電子とLG電子も全ての主要携帯キャリアと強力な関係を築いてきた。LG電子がまだ関係を結べていないのは、T-Mobileだけである」とJoy氏は述べる。
1年前、サムスン電子の米国市場シェアはおおよそ18%で、Motorolaはこの2倍近いシェアがあった。一方、LG電子はサムスン電子にわずかな差で第3位だった。
Motorolaにとっては、特に「RAZR」シリーズの成功で食いつなぎながら、その後の生き残りに必死であることと、Appleの「iPhone」の人気が競争を厳しいものにしていることを考えると、同四半期の情勢変化は同社にとり良い兆しとはいえない。
2008年第3四半期でAppleの「iPhone」は出荷台数ベースで米国市場の第6位につけた。同調査報告によると、米国におけるiPhoneの独占キャリアであるAT&Tは、消費者のiPhone購入に大量の補助金を投じて販売を促進しており、需要を刺激しているという。
この記事は海外CNET Networks発のニュースをシーネットネットワークスジャパン編集部が日本向けに編集したものです。海外CNET Networksの記事へ
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