米航空宇宙局(NASA)は200万ドル投じて火星探査機「Phoenix」のミッションを1カ月延長し、凍った土壌のサンプル収集、天候調査、人間が生存可能かの評価などを行っていく計画を発表した。
NASAの科学者は米国時間7月31日に記者会見で、Phoenixのミッションは非常に順調であり、火星での探査活動期間を9月末まで延長する計画を明らかにした。当初の計画では、8月末となっていた。Phoenixは5月25日、地球から2億マイル(約3億2190万km)以上離れた火星の北半球にある噴火口付近に着陸した。その後、探査活動により火星に氷の存在を確認している。
ミッション延長の目標の1つとして、Phoenix着陸地にある凍土サンプルの調査継続がある。科学者は7月30日、Phoenixのロボットアームが火星の凍土を採取し、機内にある加熱器に置いたことを報告したばかりで、この活動はプロジェクトを率いる人々を喜ばせた。このサンプルの初期分析で氷が溶けたことから、少量の水(H2O)の存在を実証した。科学者らは最終的に、さらに大きな永久凍土の塊を収集したいと述べている。
「氷の歴史を理解したいと思っている。これまで溶解したことがあったのかどうか、化学的性質に変化があったのかどうかを知りたいと思っている。この分析の結果、火星に居住可能な地域があるのかなどの疑問に答えられると願っている」とカナダ宇宙庁でPhoenix Meteorological Station担当ミッション科学者を務めるVictoria Hipkin氏は述べた。
この記事は海外CNET Networks発のニュースをシーネットネットワークスジャパン編集部が日本向けに編集したものです。海外CNET Networksの記事へ
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