Merriam-Webster Collegiate Dictionaryの最新版に、webinar(ウェブ上のセミナー)、malware(マルウェア=悪意あるソフトウェア)、netroots(オンライン版の「草の根」運動)、pretexting(詐称による個人情報の入手、Hewlett-Packardのおかげでよく目にするようになった言葉)、fanboy(オタク少年、Appleのおかげで目にするようになった言葉)などの語が採録された。オタク文化が、再度、一般語彙への影響力を見せつけた。
Merriam-Websterの発行者John Morse氏は、米国時間7月7日、同辞書の2008年版で新たに採録した約100語についてプレスリリースを発表し、「(Webinarは)電子技術から新語が生まれるという重要かつ現在進みつつある傾向の一例」だと述べた。
同社は2007年の「今年の単語」としてビデオゲームの世界に端を発する「wOOt」(やったぁ!)を選んだが、これと軌を一にするものだ。
同辞書最新版に新たに採録された約100語は、技術のみならず社会全体の傾向を反映している。実際、prosecco(イタリアのスパークリングワイン)、soju(ソジュ=米を原料とする韓国産焼酎)、edamame(枝豆)、pescatarian(ペスカタリアン=魚介類は食べるベジタリアン)など、食に関する語も採録されている。
しかし、記者が最も気に入った語はmondegreenだ。発話や歌の聞き間違いから生じた語句を意味する。同辞書によると、作家のSylvia Wright氏が1954年に造語したもので、雑誌「The Atlantic」向けに執筆した記事の中で同氏が子供の頃スコットランド民謡「The Bonny Earl of Moray」の歌詞を聞き違えていたと告白した際に使われたのが初出。同記者発表では、「『they had slain the Earl of Moray and had laid him on the green(彼らはマレー伯爵を殺害し、草の上に横たえた)』という歌詞を初めて聴いたとき、Wright氏は『and had laid him on the green』の部分を『and Lady Mondegreen』と聞き違えた(つまり、歌詞の意味を『彼らはマレー伯爵とモンデグリーン夫人を殺害した』と解釈していたことになる)』」ことに由来すると説明している。
より最近の例では、Jimi Hendrix氏の「Purple Haze」の歌詞「Scuse me, while I kiss the sky(空に向かってキスする間、待ってくれ)」を「Scuse me, while I kiss this guy(この男にキスする間、待ってくれ)」と多くのファンが聞き間違えていたことがあるという。皆さんにもこうした聞き間違えの例がおありなら、Merriam-Websterに報告してみてはいかがだろう。Merriam-Websterでは聞き間違いの経験を7月25日まで募集しており、一部を7月28日からオンラインで特集として公開するという。
この記事は海外CNET Networks発のニュースをシーネットネットワークスジャパン編集部が日本向けに編集したものです。海外CNET Networksの記事へ
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