米連邦控訴裁判所は、MicrosoftとDellを相手とするAlcatel-Lucentの特許侵害訴訟について申し立てのうち1件を差し戻しとする判断を示した。
控訴裁判所は米国時間5月8日、Alcatel-Lucentの申し立てのうち1件を下級裁判所に差し戻した。これは、ホストコンピュータが「terminal device(端末装置)」と通信するための通信プロトコルに関する特許(Ackerman、131)が争点となっている。
控訴裁判所は、この申し立てを下級裁判所に差し戻す際、下級裁判所の「terminal device」という用語に関する解釈には誤りがあると述べていた。
控訴裁判所は一方で、Alcatel-Lucentのデジタル音声圧縮特許(Atal、954)をめぐる裁定については原審の判断を支持した。これは、低ビットレートで自然な音声を再生する技術に関する技術である。
判決によると、控訴裁判所は「each successive iteration including the steps of(〜の段階を含むそれぞれの連続した反復)」という部分に関する原審の解釈に誤りはないとしたという。
Alcatel-Lucentの広報担当Mary Lou Ambrus氏は、「Ackerman特許についての裁判所の判断を大いに歓迎する。また、Atal特許に関する判断を尊重する。裁判所が当社の上訴に徹底して耳を傾けてくれたことに感謝したい」と述べた。
Microsoftは一方、この裁判所の判断を勝利だとしている。
Microsoftの広報担当であるDavid Bowermaster氏は、「Microsoftの製品で使用されている音声コーディング技術は『954特許』を侵害していないという原審の判断が連邦巡回裁判所によって確認されたことに満足している。131特許については当社はこれを侵害していないこと、またこの特許は無効であることを地裁において明らかにしていきたい」と述べた。
Microsoftは、差し戻し審では単なる脇役になるだろうとしている。
この記事は海外CNET Networks発のニュースをシーネットネットワークスジャパン編集部が日本向けに編集したものです。海外CNET Networksの記事へ
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