米Yahooは米国時間2月12日、オンライン動画プラットフォームプロバイダーのMaven Networksを買収したと発表した。買収金額は1億6000万ドル。
今回の件で特に興味深いのは、これがYahooと先頃同社に対して446億ドルでの買収を提案したMicrosoftとの攻防の最中に起きたという点だ。Yahooへの適正な評価をめぐる駆け引きは、Maven Networksの買収により一段と高まることになる。
報道によると、YahooとMaven Networksは、MicrosoftによるYahooへの買収提案が表面化する以前から統合に向けた話し合いを行っており、1月31日または2月1日には合意寸前にまでこぎつけていた模様だ。Microsoftが1日に発表したYahooに対する買収提案は、明らかに両社の合併に向け障壁となる出来事だった。
それにも関わらずMaven買収案は前進した。それにはYahooの以下のような狙いがある。
Yahooは、パブリッシャーおよび広告主向けの動画コンテンツシンジケートと動画広告機能の強化を目指している。Maven Networksは、動画の作成、および、メディアプレーヤーを通じての配信をパブリッシャーに可能にする動画配信プラットフォーム、さらに、メディア管理技術、ワークフロー技術の開発に取り組んでいる。
このことから、ライセンス付き動画コンテンツのライブラリ、さらに、広告主およびウェブパブリッシャーとの関係とを、Fox News、Sony BMG、Gannettといった大手メディア企業にオンライン動画の管理や配信を提供するMaven Networksの技術と融合することをYahooが目指していると推測できる。
Maven Networksは、今後もマサチューセッツ州ケンブリッジでYahooの完全子会社として業務を継続する。
この記事は海外CNET Networks発のニュースをシーネットネットワークスジャパン編集部が日本向けに編集したものです。海外CNET Networksの記事へ
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