MS、多コアプロセッサ対応ソフトウェア設計のための共同研究センターを設立へ

文:Ina Fried(CNET News.com)
翻訳校正:ラテックス・インターナショナル
2008年01月21日 10時38分

 マーケティングの観点から言うと、マルチコアプロセッサは販売しやすい製品だ。頭脳が2つある方が1つよりも良い。また、4つある方が2つよりも良い。これは分かりやすい。

 課題は、あらゆるコンピュータソフトウェアが多くの頭脳を搭載したコンピュータではなくて、これまで以上に高速な頭脳を活用するように設計されてきたことだ。これはデスクトップコンピュータとモバイルコンピュータにおいて特に課題となっている。サーバやスーパーコンピュータの分野では、パラレルコンピューティングはしばらく前から一般的になっている。

 PCの世界では、Mooreの法則によって1つのチップに何十個または何百個の処理装置(コア)を搭載するようにチップの世界が急速に変わっていくかもしれないことから、ソフトウェアメーカーは先を争って新しい考え方を見つけようとしている。Microsoftは米国時間1月18日、こうしたマルチコアプロセッサに対応する方法を見つけ出す最新の試みとしてBarcelona Supercomputing Center(BSC)と共同でバルセロナに研究センターを設立すると発表した。

 Microsoftは声明で、BSCとMicrosoftの共同研究センターは「今後10年およびその先を見越して、モバイルとデスクトップの市場区分を対象にしたマイクロプロセッサとソフトウェアの設計方法とそれらの相互作用に焦点を当てていく」と述べている。「メニーコアおよびマルチコアのプロセッサを搭載したコンピューティングアーキテクチャの登場によって今後は単一チップで巨大な演算能力を実現することが可能になり、ソフトウェアの開発方法に大きな影響を与えるようになるだろう」(Microsoft)

 同研究センターはソフトウェア設計の新しいアプローチを模索していく。

 BSCのディレクターであるMateo Valero氏は「多コアプロセッサとソフトウェアの設計および相互作用を最適化するために、まずはパラレルプログラミングからスタートする必要がある」と声明で述べている。「こうしたマルチコアアーキテクチャの課題に対処するためには、コンピュータアーキテクトとプログラミング言語の専門家を結集する必要がある」(Valero氏)

この記事は海外CNET Networks発のニュースをシーネットネットワークスジャパン編集部が日本向けに編集したものです。海外CNET Networksの記事へ

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