コンピュータソフトウェア著作権協会(ACCS)は11月9日、海賊版販売者が逮捕された2件の著作権侵害事件を公表した。
1件は、WANTEDオークションを通じ顧客を誘導し、海賊版を販売していた神奈川県川崎市の会社員男性(42歳)。もう1件は、メールとウェブサイトを利用して集客を行い、海賊版を販売していた群馬県桐生市の無職男性(46歳)となっている。
1件目の男性は4月25日、オートデスクが著作権を有する「AutoCAD 2007」を無断で複製したDVD-R1枚を、茨城県水戸市の男性に対し2500円で販売していたというもの。
この男性は、「WANTEDオークション」で正規品の出品を装い、画面上に設置した問い合わせフォームを通じて連絡してきた顧客に対し、約100タイトルの海賊版ソフトウェアタイトルを記載したメールを送信して海賊版の購入者を募っていた。
この情報提供のメールが茨城県警にも送信されたことが端緒となった。また、つくば中央署の署員もサイバーパトロールを通じて男性の出品を確認していたという。
2件目の男性は、6〜8月下旬ごろまでの前後3回にわたり、ゼンリンの「ゼンリン電子地図Zi version9 DVD東日本版」を無断で複製したDVD+R3枚を秋田市の男性に対して販売したほか、ジャストシステムの「楽らくはがき2006年賀状とく得パックバージョンアップ版」、ヴァル研究所の「駅すぱあと(Windows)2007年7・8月」をそれぞれ複製したCD-R4枚を岩手県の男性に対し販売していたというもの。
この男性は、かつてヤフーオークションを通じて海賊版を販売していたが、ヤフーIDが停止されたため、それまでやり取りのあった顧客に対し、メールを送信する方法で新たに海賊版販売を始めたという。メールには、ビジネスソフトのリストとともに、自らが運営するウェブサイトのURLアドレスも紹介し、約30タイトルのリストを掲載していた。
逮捕の端緒は、7月5日に岩手県警などがソフトウェアの海賊版販売による著作権法違反容疑で逮捕した男性が、今回の男性から海賊版を購入したことを供述したことから、捜査が進められていたためという。
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