BEA Systemsは米国時間11月5日、Oracleが提案した買収額67億ドル以上の価値をBEAが持つと大口投資家を説得する過程で、Carl Icahn氏に社外秘の同社会計書類を開示すると発表した。
Icahn氏は、Oracleが1株当たり17ドルの買収を提案して以来、最高額を提示した企業にBEAを売却するよう呼びかけていた。そして、1株当たり21ドルならば交渉の余地はあるとBEAが述べた際には、Icahn氏は、同額について高すぎると一蹴していた。
しかし、BEAは、2006年8月までさかのぼる監査済み会計報告をまだ渡していないが、同機密書類を見ることでIcahn氏が同社価値をより良く理解してくれることを期待すると述べた。これらの書類は、同社の利上げ率や長期事業見通しを含むと予想されている。
BEA最高経営責任者(CEO)Alfred Chuang氏は、「BEAに関する非公開情報をIcahn氏と共有できることをうれしく思う。1株当たり17ドルというOracleの提案がBEA売却において明らかに低すぎると、この情報により同氏が理解してくれることに自信を持っている」と声明で述べた。
守秘義務契約のもと、Icahn氏は入手した情報を2月1日なると同時に公開できるようになる。それまで、同氏は、今回の機密書類から得た情報をもとにしたBEA株の取り引きを制限される。
Icahnで電話取材を申し込んだが返答は得られなかった。BEAにコメントを求めたが、同社声明およびSECへの提出書類を参照するよう回答した。Oracleは、この件についてコメントを拒否している。
Icahn氏は、反対派の重役を取締役会に選出するための働きかけを同氏に可能にする年次株主総会をBEAが開催するよう、デラウェア州衡平法裁判所に求めているが、今回の合意がこの訴訟の動きを止めることはない。
このような動きのもと、Icahn氏は、最高額を提示した企業へのBEAの売却を強く求めると思われる。
この記事は海外CNET Networks発のニュースをシーネットネットワークスジャパン編集部が日本向けに編集したものです。海外CNET Networksの記事へ
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