QUALCOMMは一部のチップの米国への輸入が禁止されかねない状況にあったが、かろうじてそれを回避したようだ。
QUALCOMMは米国時間10月19日、携帯電話端末メーカーのNokiaがQUALCOMMを相手に申し立てていた内容を調査している米国際貿易委員会(ITC)に対して調査を終了するように判事が勧告を出したと述べた。
携帯電話端末の販売台数が世界第1位のNokiaは8月、ITCに対して、同社が自社の特許権を侵害していると主張するQUALCOMM製チップを搭載した携帯電話端末の輸入を禁止するように求めていた。この特許は端末の性能を向上させ、製造コストを低減させるとともにバッテリ寿命を改善する技術に関連したものだ。
NokiaとQUALCOMMは4月に期限が切れたライセンス契約を更新できず、その後数カ月間にわたって法廷で激しい闘争を繰り広げてきた。
ITCの行政法判事Paul Luckern氏は、両社はすでに論争和解の調停手続きに入っているので調査を中止するよう勧告したと、QUALCOMMは声明で述べている。ITCには決定を見直す30日間の猶予がある。決定が有効になると調査は終結し、QUALCOMMは同社製チップの米国への輸入が引き続き認められる。
判事が勧告を出したのは、ITCがBroadcomの特許を侵害しているQUALCOMM製チップの米国内への輸入を禁止するべきとの裁定を出した数カ月後のことである。この禁止措置はQUALCOMMが上訴しているあいだ部分的に延期されている。しかしQUALCOMM製チップを搭載した多くの携帯電話端末を販売しているVerizon WirelessなどのサービスプロバイダはBroadcomと個別に取引し、Verizonネットワーク対応の携帯電話が引き続き米国に輸入できるようにしている。
この記事は海外CNET Networks発のニュースをシーネットネットワークスジャパン編集部が日本向けに編集したものです。海外CNET Networksの記事へ
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