Intelは、製品名に「Dual Core」を使用していることを理由に、商標権侵害で訴えられている。
提訴したのはカリフォルニアに拠点を置くウルトラモバイルPC企業のDualCor Technologies。訴訟では、IntelがDualCorの商標を不正目的使用し、その結果DualCorは「商標の商業的資産としての価値を剥奪された」と主張している。
DualCorは2004年5月に同社名称を商標として申請し、米国特許商標局から2006年7月に承認を得ている。DualCorが2003年に設立された当時から同社とその名称の存在にIntelは気づいていた、とDualCorは主張している。DualCorでは、この主張事実の陪審審理を求めている。
DualCorはIntelに対して損害賠償を請求するとともに、今後のあらゆる商標権の侵害に対する差し止めを要求している。
DualCorは、「Dual-Core」の表記を使用している最大手チップメーカーのIntelをターゲットとしているが、AMD、Sun Microsystems、IBMといった企業も同様の名称を持つ製品を販売している。本稿執筆時点でDualCorは他のメーカーを提訴するかどうかについては明言できないとしている。
IntelはDualCorの主張を退けている。「Intelは、DualCorの主張には根拠がないと信じている」とIntelの広報担当者は語っている。「Intelは本件をDualCorと円満に解決するつもりであるが、DualCor側があくまで損害賠償を要求するなら、断固として当社の主張事項を擁護する意向である」
デュアルコアプロセッシングが論争の的になったのは今回が初めてではない。
PC Worldは7月、英広告基準協議会(Advertising Standards Authority:ASA)の罰則から逃れている。この件でPC Worldは、全英を対象とした新聞広告の1つで、デュアルコアのIntel製CPUを搭載したマシンの性能がシングルコアのPCよりも2倍高速である、と解釈される文言を掲載していた。ASAに苦情を訴えた人物は、Core 2 Duo搭載マシンはハードウェアコンポーネントを共有しているため、シングルコアプロセッサ搭載マシンと比べてせいぜい1.7倍高速に過ぎないと主張していた。
PC Worldは、広告の文章の「2倍高速」というのはあくまでIntelの過去のチップセットと比較したベンチマーク結果に関するものだと主張して、訴えをうまくかわしていた。
Intelは現在、新しいクアッドコアプロセッサの製品群をマーケティングしている。
この記事は海外CNET Networks発のニュースを編集部が日本向けに編集したものです。海外CNET Networksの記事へ
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